moon5

「A toll de rizhana zapian・・・！」

「A toll da rizhana zapian!!!」

「yagata I tastic ya!」

「yagat a I tastic ya・・・！」

「Re shuno a takenikka riric!!!」

次々に詠唱を繰り返す。まっすぐに突っ込む猫に４人係りのヒールの光が降り注ぐ。

「く・・・クラウド2匹しかかからないなんて・・・」

「ルーツいきます！」

翼ちゃんがそう叫び、ルーツの詠唱に入る。マネしてキマエラも詠唱に入り、

テイルくんと巖ちゃんが祝福ｓｐｓを叩き割り、連続でヒールを繰り返す。

「アンタラス様の名の元侵入者には死を！！！」

そんなイサカの叫びを聞いてる余裕なんてさらさらない。

「ヨハネさん、ルーツまってられません！」

イケポンの言葉にうなずき

「左から雑魚一掃するよ！」

「OK」

そう叫び、WIZ部隊が一斉に詠唱を攻撃魔法に切り替える。

「TIA！GO！！！！」

そう叫ぶとTIAは一瞬戸惑い、すぐに同じサーバント将校に向けて詠唱を始める。

「rirkme yakme yakkpeace!!!」

それに気づき、猫はイサカから飛びのく。

「Re shuno a takenikka riric!!!」

そのタイミングに合わせて若干振り返りヨハネは単体スリープを叩き込む。

「長くは持たない！翼ちゃんルーツでしのいで！兄貴はPOTで回復できる範囲で

近づくのやめて！！！」

「ヨハネさん！俺のスリープじゃかからないです！」

「俺のもムリ！」

翼ちゃんとキマエラの言葉に最悪の事態が頭によぎる。

「魔力は？！ルーツでしのげない？！」

「あと半分！」

将校はあと1匹。でも最大の敵、配下を目の前で殺られて逆上するイサカが

まだいる。ヒーラーの魔力が残り半分で。。。。いけぽんとTIAもB2M乱用で

1発でもクリティカルもらったら即死の体力しか残っていないのは見ていて分かる。

「・・・・おにいちゃん、悪いけど付き合ってね。」

ヨハネの言葉にすぐにその意味に気づき、うなずく、

「全員帰還スク発動してください！」

猫が叫ぶと年少組がきょとんとする。

「スリープでしのぐ間にエスケープして！」

「俺リターンできるからギリギリまで付き合いますよ。」

翼ちゃんがそういいながらイサカに再びルーツをかける。

「とりあえず将校あと少しですから！」

イケポンがそういいながら腰布をまくり上げ、左足に隠していた祝福圧縮パックをはずす。

「師匠たちは？！」

帰還スクロールを開いたがんちゃんの言葉に詠唱の合間、叫ぶ。

「あたしにはまだ奥の手があるから！行って！！！」

そんなものあるわけがない。自分の魔力ももう少しで空になる事くらいは分かってる。

゛ただ、責任は全てあたしにある゛

「riric!!!」

゛あと何発打てる？あとはイサカ本体のみ！゛

いつの間にかヨハネの背後に回りこんでいた猫が耳元で叫ぶ。

「FDいきますから！その間に逃げて！」

゛イサカをだますだけ長時間FD続ける精神力残ってない・・・兄貴も゛

どうする　　　　どうする　　　　どうする　　　　どうすれば・・・・

だけどこっちの都合に合わせて悩む時間をくれるわけなどない。

「まずい！」

そう翼ちゃんが叫んだ瞬間、イサカのルーツがはずれ最後までヒールを繰り返していた

テイルくんの方へと向かう。

「え・・・」

しかも帰還スクロールをようやく開こうと手にした時だった。

「貴様ら覚悟はいいな！！！」

そうイサカが吼え走り出す。

「テイル！」

「テイルくん？！」

もう少しで飛べるところまで魔法陣が完成していたのを止め、がんちゃんとあさっちがテイルくん

へと駆け寄る。

「やめろイサカ！！！！」

なけなしの魔力でヨハネがスリープを放つ。

が、最後の魔力をかけたスリープもはじかれた。

ヒーラー2人がルーツの詠唱を始めたがとても間に合う距離じゃない。

「下がれテイル！！！」

あさっちがテイルくんの肩を乱暴に掴み後ろに引き倒す。

「あさっち？！」

ナイト特有の覚悟を決めた目。1撃でさえ耐え切れないだろう事に気づきながら

あさっちがテイル君をかばうように立ち、ヘビーソードを構える。

「覚悟！」